『他山の石』
「他山の石、以って玉を攻く(みがく)べし」。 一般に「他山の石」と言われている文章で、中国古代、紀元前7世紀、周の時代の作品『詩経(しきょう)』を原典としています。
よその山から出た石ころでも、こちらの玉を磨く材料とすることができます。つまり、つまらぬ他人の言動でも、自分を鍛える助けとして活用することができるという意味になります。分かりやすく言えば、「人のふり見て、わがふり直せ」です。
自分を鍛えるのは、どんな人にも望まれることですが、特に上に立つリーダーには不可欠な条件です。では、自分を鍛えるには、どうすれば良いでしょうか。まず、考えられることは、立派な人物を目標にし、そのレベルを目指して努力することです。
周囲にそのような人物がいない場合には、そうすればよいでしょうか。くだらない人物は、身の回りにたくさんいるはずです。彼らを反面教師として利用し、そうならないように努めることです。
皆さんもご存知のヨハネ・ボスコ少年は、出会った素晴らしい人のようになりたいと思い、自分をさげすんだ教師たちのようにはならないと誓いながら、自分自身を磨いていきました。
皆さんもこれから様々な出会いがありますが、ものは考えようです。どんな相手にも、自分を磨く利用価値があります。それを一般に「他山の石」と呼んでいます。皆さんもうまく利用してください。