サレジオ学院の中に「ガリラヤ」と呼ばれる部屋があることは、実は意外に知られていません。もちろん「知ってるよ!」という人も沢山いるのでしょうが、訪れたことがある人・何を目的とした部屋であるか理解している人は少ないのではないでしょうか。そこで今日は、「ガリラヤ」に掲示してある「ガリラヤの心」を紹介したいと思います。

 ガリラヤの心

ガリラヤは、すべての人が暖かく迎えられ、
一人ひとりが尊重される「憩いの場」です。

私は、ガリラヤにいるすべての人から
暖かく迎えられ、尊重されてここにいます。

私は、ガリラヤを訪れるすべての人を尊重し、
真心をもって暖かく迎え入れます。

 ①ガリラヤが「憩いの場」であること②自分が尊重されていること③自分も人を尊重していること…という順番になっていますが、実は逆順に遡るとき、初めてすべてが成り立ちます。つまり、ガリラヤが「憩いの場」として成立するためには①まず、自分がすべての人を尊重する②人を尊重する人々が集まることで、自分もすべての人から尊重される③その結果、ガリラヤが真の「憩いの場」となる…と言う具合です。これは、ガリラヤばかりではなく、サレジオ学院全体に行き渡って欲しい心であり、ガリラヤの心はサレジオ精神の重要な一部分を成しているのです。

 人間の抱える悩みの多くは、対人関係の悩みであると言われています。人は自分が尊重されないことに大きなストレスを感じるものですから、真っ先に「自分が尊重されること」を求めます。しかし、それより先にしなければならないことがあるはずです。それは、まず自分が人を尊重すること。サレジアンが持つべき「リスペクトの精神」。
 尊重されていないと感じるときになお、人を尊重することに情熱を注ぐ。この逆説的実践こそが人を幸せにする近道であると気づいている人たちがいます。実践に基づく気づき。…大切にしてください。