「命懸けのアッシステンツァ」
戦争というものがどのようにデザインされているか、考えたことがあるでしょうか?戦争が起こる原因としては、①民族や宗教に起因する「考え方の違い」による衝突、②土地や資源に起因する奪い合い、そして③搾取構造などに起因する人民の蜂起、などが挙げられます。これを受けて、「人々が認め合い、受け入れ合い、分かち合うことを学べば戦争は根絶できる」と考え、平和の実演に向けて尽力する人もいれば、この状況を利用して利益を得ようとする人々もいます。
この「旨い汁を吸おう」とする人々がどのように立ち回り、どのように戦争をデザインしようとしているかなどは、提供されている情報素材=informationだけでは中々見えてきません。それらを「意味のある情報=intelligence」として再構成する必要があり、それは情報量と取捨選択能力の勝負です。
街頭募金の参加者に、南スーダンについて調べてもらっています。日本語よりも英語で、さらにSouth Sudan / corruption(南スーダン・腐敗)のキーワードで、より重要な情報が得られるでしょう。加えて、私たちにはマスコミやインターネットでは得られない「生の情報」を入手する手段があります。それは、支援部隊や医師団が避難するような状況にあっても、決して現地の人々の許を離れなかったサレジオ家族の神父様方やシスター方です。命の危険を顧みず「共にいること」を選択した彼らは、現地の人々から絶大な信頼を得ています。真に価値のある情報というものは、このようにして得られるのです。