あなたはペトロ 私はこの岩の上に教会を建てる
聖書の一説から始めましょう。マタイによる福音書の16章18節を聞いて下さい。
「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。」
聖書に出てくる人々の名前にはそれぞれ意味があります。たとえば、イエスは「神は救い」という意味ですし、ヨハネは「神は恵み深い」、ヤコブは「かかとをつかむ者」という意味です。(一人ひとりの名前と人生とを調べてみると、なかなか面白いですよ。是非やってみて下さい。)ところでペトロは…?というと、これが「岩」という意味なのです。だから、イエス様が「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」と言ったわけです。ここで言う「岩」はペトロのこと、そして「教会」は建物のことではなく「聖霊に導かれ、イエスに従う人々の集まり」を指しています。ちなみに「陰府」というのは地獄のことだと思っておいてください。
ところで、カトリック教会では、このペトロの持つ権威が、その後継者にも引き継がれていると考えられています。(これは、プロテスタント諸教会との大きな違いの一つなので、覚えておきましょう。)ペトロの後継者とは、歴代のローマ司教。…つまり教皇のことです。地上におけるキリストの代理者とまで言われる教皇ですが、人柄によってずいぶんイメージが違います。
現在の教皇フランシスコは、親しみやすいパパ様(=親しみを込めた教皇の愛称)として有名ですが、この度、また意外なことをやってくださいました。それは、ポップ-ロックのアルバムのリリースです。タイトルは’Wake Up!’…目を醒ませ…でしょうか。ロックと言えば短絡的に、反宗教的・不道徳・悪魔的…などと考えている人もいるわけですが、ホーリーなロックミュージックもあり得るということを、教皇様自らが示してくださいました。
教会を支えている岩とは教皇様のことかも知れませんが、ロックミュージックでも教会を、あるいは社会を支えることができるのです。さあ、聖霊に導かれたサレジオ・ロッカーの諸君。あなたのサウンドを響かせて、パンチの利いたメッセージで人々を幸せにして行こうではありませんか。待ってます。