「サレジアンの鑑?」
今日は、ミラー・ニューロンについて話をしましょう。ミラー・ニューロン、聞いたことがあるでしょうか。非常に端折って説明すると、「他人の行動を見ているだけで、まるで自分が行動しているかのような反応を示す神経細胞」だそうで、行動だけでなく目的や意図なども同調するため、「共感する力」を司っていると考えられているようです。喜ぶ人を見ていると喜びが、悲しむ人を見ていると悲しみが湧き上ってくる…。
このミラー・ニューロン、人の気持ちを理解する=共感という点では良い働きをしますが、問題があるとすれば、それは自分の意思とは関係なく「自動的に」真似てしまうという点でしょうか。先の、喜ぶ人と共に喜び、悲しむ人とともに泣く。これはとてもキリスト教的で素晴らしいのですが、悪い方に働いてしまった場合には、例えば、ふざける人と共に心を乱し、傍若無人な人々を見慣れて自分もルーズになる…なんてことも起こり得る。しかも、いつの間にか無意識のうちに。
サレジオ学院を志望する人々の動機の一つに「雰囲気が良い」という点が挙げられます。先輩たちが造り上げ、皆さんが受け継いで来たこの良い雰囲気。お互いの行動を見つめながら、模範として影響しあって作り上げてきたものです。自分が、サレジオ学院にとってどれだけ貴重な存在であるかをしっかりと意識し、そして無意識のうちに高めあいましょう。