200年前に誕生した方と130年前に起こった出来事

米百俵

珍しく全国紙(産経新聞2月17日)の人物欄に、カトリック神父の記事が掲載されていました。その神父は南山大学を経営する神言会の司祭で後藤文雄神父と言います。現在は東京の吉祥寺教会で働く84歳の神父です。彼はカンボジアの難民の子として受け入れ、14人の子供を育てた神父です。今は自立した子供達と一緒にカンボジアの奥地に学校を造る運動をしています。現在17校の学校を造りました。18校目の学校は地雷地域に建てる事になっています。「そういう場所だからこそ、学校がその場所に必要だ」と彼は言います。
学校の開校に際して必ず、次のような話をします。
「私の故郷では130年前に戦争があって、町は全部焼かれてしまいました。そのとき隣町から百俵の米が届きました。人々は『早く配ってくれ』と言いましたが、ある人が『この米を食べると1日でなくなってしまう。でも、お米を売ってお金に換えて学校を建てれば、人材が育ち、必ずやこの町を復興させてくれるだろう』と言い、その通りにしました。」これは長岡藩の「米百俵」の話です。
「その学校から多くの逸材が生まれ、町を復興させました。皆さんの学校からも、カンボジアを復興させる人材を育ててほしいと願っています」と。
ドン・ボスコもしかり。サレジオ学院の創立者も同じ思いで学校を造ったのです。
ここで学ぶ皆さんが、将来日本を形づくる逸材となって育ってほしいと願っています。