今日はサレジオ学院の恩人から私たちに与えられた話を紹介します。

「命はどこにあるの?」105歳まで現役で聖路加国際病院で医師として働いていた日野原重明さんのお話です。

 

「僕は長年命の尊さを伝えることを使命として、「命の授業」というタイトルで全国の10歳の子ども達と交流してきました。僕は子ども達にこう問いかけます。『命はどこにあると思う』。

 

そうすると子ども達は心臓のあたりを指さしたり、脳みそと答えたりするのです。心臓は体を動かすために働いている単なるポンプのようなものにすぎないよ。脳みそは色んな事を考え出す機能を持った身体の一部分でしかないんだよ。そして「命というのは君達が使える時間の中にあるんだよ。」と子ども達に伝えてきました。

 

君たちは今、毎日朝ごはんを食べて、学校に来て勉強して、友達と遊んで・・・。これは誰のためにしてると思う? すべては自分のためだよね。君たちは、子どものうちは与えられている時間を全部自分のために使いなさい。

 

だけれども、君達が大きくなったら、その時間を他の人のため、社会のために使わないといけない。そう気づく時が必ず来るよ。だから大きくなって大人になったら、君たちの時間を出来るだけ周りの人のために使ってくださいね。

 

そして地上での時間が終わった時、神様が天秤を持って待っているのです。生きてきた時間のうち、人のために使った時間が多いか、自分のために使った時間が多いかをはかって、人のために使った方が多い人が天国に行けるんだよ。

 

11月は死者の月と呼ばれており、サレジオ学院では慰霊祭が行われます。ただ死んだ人を思い出すだけではなく、偉大な先人の話を心に刻んで、自分の「いのち」に向き合い考えて生きて欲しいと思います。