『人とのかかわり』
口を閉じただけでは「沈黙」にはなりません。口を閉じても、心が「ああでもない。こうでもない。」とおしゃべりを続けていれば、沈黙したことにはならないのです。何かに執着しているから色々と考えてしまうのです。この執着を手放し、すべてをゆだねる心の安らぎの中にこそ、真(まこと)の沈黙があります。
疲れている時に、相手の何気ない一言で怒りを感じたなら、その怒りは相手ではなく体の疲れが産んだものです。その怒りは相手にぶつけるべき怒りではなく、疲れが取れるまで、じっとこらえるべき怒りです。
感情に押し流されて、つい「心にもないこと」を言ってしまう私たち。口に出す前に、自分の心が本当に望んでいることは何なのかを確認しましょう。相手を傷つけてしまってからでは、もう遅いのです。見た目は相手を傷つけていますが、実は自分の心をも傷つけてしまっているのです。これを繰り返すと、心がマヒしてしまい、自分が自分で無くなります。それでは、本当にもう遅いのです。
自分のことを棚に上げて、相手の欠点を指摘するなら、その言葉は裁きの響きを持ちます。自分にもたくさんの欠点があることを認め、それでも相手のことを思って言うなら、その言葉は「愛」の響きを持ちます。
今日も一日、良い日でありますように。