「ドン・ボスコの夢」
手元に「ドン・ボスコの夢」という本があります。ドン・ボスコが再三再四、時の教皇から後継者たちに、オラトリオの教育方法や子供達のケアをする方法の本を作りなさいと言われていました。そこで書いたのが、「Memory of Don Bosco」ドン・ボスコ自叙伝です。オラトリオが出来るまでの記録ですが、どのように青少年に接し、育てたのかが書かれています。皆さんは中学校の時に「青少年の友ドン・ボスコ」を読んでいるので、あらかた筋は分かっていると思います。
ドン・ボスコが本を書くように言われて、ふと過去を振り返った時に、9歳の時の夢がすべての出発点だったと思って、そのあたりから書き出しています。その本の中からドン・ボスコ自身が見た夢だけを抜粋して造られた本が「ドン・ボスコの夢」です。
最初の夢は1825年の夢です。そう、9歳の時の夢です。それについて、ドン・ボスコは当時夢の意味が全く分からなかったと綴っています。だから、家族に話して聞いてみたのでした。
2番目の夢は1836年で神学生の時の夢、ほぼ同じ夢を見ています。彼はこれからどうしようかと迷っていた時に、9歳の時と同じ夢を見ました。それはこれから自分がどのような道を歩むべきかを示していたのです。そして彼は青少年と共にいる司祭の道を歩み始めます。
3番目の夢は1844年で、オラトリオをバルドッコに移転した時です。9歳の時の夢の続きのような夢だと語っています。少し違う点は移転した場所の未来について、貴婦人が語りだします。恐らく移転について不安を持っていたのかもしれません。
4番目の夢は1847年です。彼が歩み始めている道がどれほど険しいのかを示唆する夢でした。その厳しさの中で、後継者が確実に育つことを教えてくれています。
これ以降、度々夢を見て、その示唆する所を心に留めて行動しています。9歳の時の夢を土台に様々な夢を見て、ドン・ボスコは成長していったのです。その傍らには、いつもあの貴婦人がおり、困った時には夢という形で助けてくれたのです。
これから機会があれば、2番目以降の夢を紹介したいと思います。今日一日、良き日でありますように。