太古へと誘うチバニアン
皆さん、チバニアンという言葉を最近よく耳にすると思います。恥ずかしいのですが、最初、えっ、チバニャン?新しいゆるキャラ?妖怪?ジバニャンの親戚?などと、何のことかさっぱり分かりませんでした。
しばらくしてチバニアンは、地球の地質年代や地球の磁場に関連する言葉だと分かりました。磁場というと方位磁石のN極は北を指し、S極は南を指すと決まっているかというと必ずしもそうではなく、今から77万年前から12万6000年前までの間地球の磁場は逆転していたそうです。その痕跡を表す地層が千葉県市原市に発見され、研究チームが発見場所の地名にちなんでこの時期をチバニアン、つまりチバ時代、と名付けたそうです。現在国際地質科学連合での審査が継続されており、正式に決定されるかもしれないということです。ちなみにジュラ紀、カンブリア紀という名前も発見地の名前に由来しているそうです。
77万年前から12万6000年前という気の遠くなるような現在との時間の隔たり、地球の内部全体で起こっているマントルの対流というスケールの大きさ、磁場の逆転という仮説の発想の斬新さや柔軟さ、仮説を実証する地層を発見した粘り強さ。どれをとっても好奇心をくすぐり、なんでだろう、もっと知りたいとワクワクした気持ちになりませんか。
さて明日は校外授業、普段の教室の授業では味わえない経験をすることができます。直接現物を見たり、触れたりして学べる貴重な学びの時です。未知の領域に向けて好奇心の翼を思いっきり広げてください。
私は中1の皆さんと上野の国立科学博物館に行くので、特別展の「古代アンデス文明展」がとても楽しみです。また解散後は国立西洋美術館で開催されている「北斎とジャポジズム」、と上野三昧の1日にしようと思っています。