2013年08月29日
始業式
今年度から繰り上げての始業式です。
校歌斉唱
校長先生のお話
2学期のスタートに感謝と充実した時間が過ごせるように(主の祈り)
西欧では移民やイスラム教徒への憎悪が高まり、それがデモや暴力行為となって起こっています。
一方資本主義、自由主義へのイスラム原理主義者の反感がテロ行為として起こっています。
この憎悪の連鎖は西欧社会だけでなくここ日本でもあります。
街頭で露骨に外国人に対して嫌悪感をあおる集団が注目を浴びています。
ヘイトスピーチという言葉を聞いたことがありますか?
人種、宗教、性別、文化の違いなどの理由で差別的な言動で侮辱し、攻撃し、排除しようとすることです。
それを見ている側にも憎悪感が起きます。
ヘイトスピーチはネガティブな感情の爆発、合わないものへの理由なき憎悪の連鎖です。
ヘイトスピーチの根底にあるものは対話を通して理解しあえるという態度、寛容さの欠如です。
対話の拒絶、存在の否定です。
確かにヘイトスピーチは巷で起こる社会現象です。
でも、全く関係ない現象でしょうか?
僕たちの心の中にもヘイトスピーチの根底にある他者へ拒絶の感情が沸き起こることはないでしょうか?
時々皆さんの会話の何気なく聞こえてくる言葉があります。「ムカつく」「消えろ」「いらね~」・・・
気が合わない、だから嫌い、だから見たくない、だからいなくなってほしい、と思ってしまうことがありませんか。
これこそがいじめの発端です。
何となくみんなでからかってしまうことがないでしょうか?いじめとヘイトスピーチは似ていますね。
1学期にネットに関する講演を聴きました。
その時に何を感じましたか?
ネットの中での誹謗中傷は卑屈ないじめだし、まさにヘイトスピーチです。
いじめやヘイトスピーチをするその人は「何とか理解しあえるのではないか」とは思わない。
逆に必要ない、無理、意味がない、だから排除しようとする。
僕たちはあえて異質なものを体験しよう、知ろう、理解しよう、と努力する経験がない。
これを共存する力が弱いと表現しましょう。
日本の中からいじめを払拭するためには何が必要でしょうか?
それはいろんな違った側面を持った人と共存できる力を鍛えることです。僕たちには精神的強さが求められる。実はみんな自分と違うものを拒絶したくなるこの弱さを持っている。
つまりいじめへの傾向があることを知ってほしい。
違いに対して抵抗力をつけて、気に食わないものを排除しようとする弱さと闘ってほしい。
「分かり合えないんだよ、すぐには」「わかりあえないんだよ、初めからは」。
それは当たり前。
でも頑張って対話を続ける。
違いを受け入れる広い心を持とう。
違う人と共存する力、実はこれは国際人としての資質でもあります。
グローバル人材とは単に英語が流暢にしゃべることができる人のことを意味しているのではありません。拒絶しない、卑屈にならない・・・相手を認める、でも自分の考えははっきりと言う。このような強さを持っている人材こそが社会の中で世界のために貢献できる人です。
そのために何が必要でしょうか?
まず異文化に触れる体験が必要です。
圧倒的に自分がマイノリティである経験、たとえばフィリピン語学研修に参加してほしい。
単に語学を身につけるチャンスとしてだけでなく、異文化体験、特に東南アジアの環境の中で。
その中で対話をしようとする心、違いを受け入れようとする心。マイノリティを理解しようとする心を身につけてほしい。
最期に一学期の終業式のクリップをもう一度見てもらいます。
ストーリーを覚えているでしょうか?
なぜ女の子はイヤホンをしていたのか?
最初に男の子に声をかけられた時の気持ちはどうだったか?
男の子はどのようにコミュニケーションを取ろうとしたか?
女の子が自分が耳が聞こえないことを伝える時どう感じたか?
男の子は何を伝えたかったか?
考えてみてください。
女の子はきっと拒絶されるかもしれないという恐れがあったでしょう。女の子の表情をよく見てほしい。
男の子は「なんだよ。耳が聞こえないのかよ」と別れなかった。
女の子に伝わる仕方、つまり紙に書いて「それでも君はきれいだよ。」と伝えた。
心が温かくなるハッピーエンドでしたね。
僕たちの回りにも人に見せたくない辛い部分を隠して窮屈に生きている仲間がいるかもしれない。
その人を違うからといって無視、排除しますか?
あるいは大切な存在と認め、それをその人に伝えるでしょうか?
対話によって違いを克服できる精神的強さ、寛容さを持つサレジアンになってほしい。
弱い立場の人に理解と共感を伝えられるサレジアンになってほしい。
日本社会から国際社会に飛び出す皆さんが持つべきリーダーシップの資質とは声なき声を聞く力です。
グローバル社会の中での明日の君たちになるために今日自分を鍛えてほしい。
表彰および賞状授与
第24回伊藤園俳句大賞佳作:高2と高3の2名
中学卓球部:個人戦ブロック2位および3位で、中2の3名と中1の1名
中学バドミントン部:県大会少年の部ダブルス入賞
中学バレーボール部:私学大会準優勝
高校テニス部:私学横浜地区ダブルス入賞
中学テニス部:県私学団体戦優勝、県私学Bトーナメント優勝、第66回関東大会ダブルス優勝、第40回全国中学テニス大会団体戦優勝
中学テニス部部長が全国制覇の報告をしました。
式終了後、高校生徒会と生徒指導担当からの報告がありました。
生徒会長(左):アンケート結果掲示等の告知
生活指導(右):校外マナー等の諸注意