「学ぶこと」と「創造すること」
今流れている曲はドンボスコ200周年を記念して作られた曲です。サレジオ学院でも1月31日のドンボスコの日にはみんなで歌えればと思います。
さてドンボスコの活動を振り返ってみるとそれはなかなか型破りなものでした。当時トリノの街でホームレスの子供たちを集めて一緒に遊んだり、勉強を教えたりする神父さんはいませんでした。周りから誤解されたり反対されましたが、そんなことはおかまいなしで彼はどんどん新しいことに挑戦し、その活動をオラトリオと名付けました。
このような創造力に富んだドンボスコでしたが、一方で人から多くのことを学んだことも事実です。まずはドンボスコが学生の時からの師匠であったカファッソ神父。カファッソ神父はドンボスコに少年院を訪問するようアドバイスしました。この経験が社会の底辺であえぐ若者を救い出すということのきっかけとなりました。オラトリオという言葉も彼のオリジナルではありません。また気性のはげしかったドンボスコが「柔和と慈愛の心」を学んだのはサレジオのフランシスコというスイスの司教様でした。ドンボスコはこのサレジオのフランシスコを模範として、自分の修道会をサレジオ会と名付けましたし、私たちの学校の名前も彼にちなんでいるわけです。
このように「他者から学ぶ」ことと「自分で創り出す」ことの両方があったからこそドンボスコは世界中に事業を発展させることができたのです。どちらかが欠けていても現在のサレジオは存在していなかったわけです。
皆さんも新しいことにチャレンジする気概を持ち、そしてそのために「他者から学び」それを踏まえ「自分なりの解答を見つけていく創造性」を持ってほしいと願っています。
最後に。この放送が高3の皆さんにとってはみんなで聞く最後の朝の話になるかと思います。いよいよセンターが近づいてきました。この6年間を完成させるべく頑張ってください。皆さんのためにいつも祈っています。