阿川佐和子さんと言えば、彼女のベストセラー『聞く力』を皆さんも読んだことがあると思います。この本の中で阿川さんはご自分の失敗談として松井秀樹選手とのインタビューの時のことを書いています。
そもそもスポーツ部門にはあまり詳しくない阿川さんは事前にスタッフと短期集中レクチャーを受ける等、随分準備をしていったそうです。そしていよいよ本番。松井選手の子ども時代、高校時代と話が進んでいって、当時つきあっていた女の子のことになったそうです。
「どんな出会いだったのですか?」
「彼女の幼なじみが、星稜のライバルだった金沢高校のエースで...」
「それはバッターで?」
ここでまわりの雰囲気があやしくなってきたそうです。
松井選手は「・・・ピッチャーです、エースって」とさりげなく訂正してくれたそうです。
阿川さんは「エース」とはピッチャーだけを指すのではなく、そのチームのスター選手全員のことを呼ぶのだとばかり思っていたそうです。たしかにエースで4番という選手はいるかもしれませんが、普通エースはまずピッチャーですよね。
にわか仕込みの知識では時としてぼろが出てしまう、だから知ったかぶりはしないほうがいい、というのがご自分の経験を通して得た教訓だったそうです。
私たちも「あ〜それ知っている」と知ったかぶりをしてしまうことがあります。でもそれが失敗のもとで、大恥をかくことがありますね。小テストなどの時に、にわか仕込みの知識で、ぼろが出て恥をかかないようにしてくださいね。