『らくだの親子』
らくだの親子の会話。
「お母さん、どうして僕たち らくだ には瘤があるの?」
「ぼうや、らくだの瘤の中には脂肪が蓄えてあるの。砂漠で長い間食べ物が見つからなくても生きて行けるしくみなのよ。」
「ふ~ん。じゃ、どうしてらくだの足の裏は平べったいの?」
「それはね、ぼうや。砂漠を歩くとき、足が砂に埋もれないようになっているのよ。」
「ふ~ん。じゃ、どうしてらくだのまつ毛はこんなに濃くて長いの?」
「この長く濃いまつ毛は、砂漠の砂からわたしたちの眼を守ってくれているのよ。どれも良くできているでしょう?」
そこで、らくだの子どもは暫し考え込んでしまいました。
そして意を決したように再び問いかけます。
「お母さん、…ここ動物園だよね?」
色々な知識・技術・可能性といったものはすべて、それが活かされる条件が揃って初めて意味を成すものです。
たとえば試験のために勉強すれば、その結果は試験の場においては活かされますが、それがそのまま、その先の人生にも活かせるかどうかはあなた次第です。
「試験の為だけの勉強は止めよう!」と繰り返しお伝えしているのは、そういうことです。
念のために言っておきますが、
「試験に向けた勉強をするな!」
などとは言っていないので、わざと誤解しないように。
試験は、自分のために利用するもの。試験準備を通して得た知識・技術・可能性と言ったものを、後の人生に活かせるような仕方で蓄えて行きましょう。
そのためには、自分の召命を知り、その活かし方を発見することがとても重要です。
檻の中で満足せず、自分の世界に躍り出ましょう。