『人を見る眼』
皆さんは、どんなヒーローが好きですか?私が中高生の頃は超人ハルクが好きでした。深夜、密かに放映されていたテレビ・シリーズを見るために、家族が寝静まった後、足音を忍ばせてリビングに行き、先にボリュームをうんと絞っておいてから電源を入れて見ていました。(昔のテレビはそれができました。)
先日、カト研の生徒と分かち合いをしていた時、「あなたのヒーローは誰ですか?」と質問をしたところ、そこにいた全員が「身近な人」を自分のヒーローとして挙げてくれたので、チョッと驚いてしまいました。彼らの回答は、つまり彼らにとってのヒーロー(=英雄)は、母親、小学時代の恩師、サレジオの先生、そして先輩たちでした。
もちろん、それぞれの人物について「ヒーローたる所以」が語られた訳ですが、様々に状況は違っていても、共通している点としては「自分の犠牲を顧みずに、黙々と他人に奉仕する姿」というものが挙げられます。その姿の向こう側にある愛情を感じ取っているからこそ、信頼と尊敬、感謝の念が沸き上がり、ヒーローとして受け止められているのでしょう。
サレジアンの中に「人を見る眼」が育っていることに感心しました。あるいは、もともとそのような生徒が集まっているのかも知れません。そして、そのようなサレジアン諸君に聖書の一節を贈りたいと思います。
だれでも持っている人は更に与えられて豊かになる
(マタイ25章29節a)