月例テストの夢
今年のストレンナは、色々と敷衍できるキーワードとして「ドン・ボスコの夢、わたしたちの夢」というフレーズで示されています。ドン・ボスコの夢とは何であったか。わたしたちの夢はどんなものか。そして、そこにはどのような繋がりがあるのか…。みなさんが、これを意識して視野を広げて行けるように、今年はドン・ボスコの夢をどんどん紹介してくことにします。
さて、学生時代のドン・ボスコですが、その卓越した知性・記憶力はご存じの通りで、それだけでも羨ましい限りですが、時々「予知夢」を見ることもあったようです。ある晩、ラテン語の月例テストを夢に見たので、目覚めるや否やその文章を書き出し、友達でもあった神父さまの力を借りて翻訳を完成しました。すると、ラテン語のテストは夢に見たものと全く同じ文章で出題され、準備万端だったボスコ少年は辞書を用いる必要も無く、易々と優秀な成績を取ることが出来ました。
また別の日、ラテン語の書き取りのテストの際、彼があまりにも早く回答を終えたので不審に思った先生がノートを確認してみると、彼のノートには最後の一行までしっかりと正解が記されていました。しかし、その時点で、先生は未だ半分しか出題していなかったのです。問い詰められたボスコ少年は「夢で見た」と、素直に事実を告白しました。このようなわけで、彼は周囲から「夢見る者」と呼ばれるようになったのです。
このように、ドン・ボスコの夢は夢のままで終わりません。日本を夢に見たドン・ボスコのその夢を、私たちはどのように実現していくのでしょうか。あなたは自分の夢をどのように実現していくのでしょうか。