確証バイアスとは?
今日は「確証バイアス」について話してみたいと思います。「え?確証バイアスって何?」という人も多いと思いますので、例によって簡単に解説しましょう。人間は物事を吟味していくとき、無意識のうちに自分の考えを肯定するような情報にばかり目を留め、逆に、否定するような情報は無視したり軽視したりする傾向を持っています。このような偏りのことを確証バイアスと呼びますが、誰しもが持っている注意すべき傾き…とされています。なぜでしょう。
自分に都合のよい情報ばかりを集めることによって、視野は狭くなり、考え方は凝り固まって行きます。自分ではたくさんの情報を集めている気になっていますが、本当に必要な情報は取りこぼしてしまっているのです。本当に必要な情報とは、あなたにとって耳の痛い、望ましくない、都合の悪い事柄であるかもしれません。しかし、それらの情報を率先して探し求め、しっかりと向き合っていくことができないと、本当に目指すべきものが見えなくなってしまいます。
さらに言えば、確証バイアスに注意するべき人々に、信仰を持っている人々と信仰を持っていない人々が挙げられます。「神はある」と考えている人々は神の存在を前提として物事を考えるため、神の存在を肯定するような情報にのみ重きを置き、反対の情報は無視しがちです。逆に、「神などいない」と考えている人々は「神の声に耳を傾けましょう」というような呼びかけは意に介さず、神を否定するような情報は無条件で受け入れてしまいます。どちらも、自分では十分な情報を持っていると、勘違いしている訳ですが、いつまでたっても自分の外に出かけて行くことは出来ません。狭い範囲をぐるぐると散歩するのが好きな人以外は、確証バイアスの罠に嵌らないよう、十分に気をつけましょう。「いつまでも変わらないでいて…」とか言われても気にすることはありませんから。