2014年03月19日
3学期終業式
大掃除を終えて、終業式が行われました。
壇上の吹奏楽部演奏で校歌斉唱をします。
学校長のおはなし
1年間を感謝して祈りましょう。(「主の祈り」)
この1年を振り返るために、今日は皆さんにこの1年間に私が話したことを総集編でまとめてみたいと思います。一年間をかけて私は今年の目標「自律(autonomy) 」、あるいはサレジオ学院の目指すグローバル人材 に関連する話をしてきました。
(1)社会的存在である自分
autonomy とは社会的存在である自分を意識し、場所、時、状況に応じて自分の行動を決める力です。1学期の終業式では、学校の外でのマナーの大切さを指摘しました。
マナーの基本であるautonomy 自律とは心も持ち方、表現法、言語です。言語については日本語でない他の言語、英語の勉強、これは皆さんにとってコミュニケーションツールとして必須だという話をしました。でもそういったツールとしての言語ではなく、心の持ち方、イエス様の言語、相手を思いやる言語を体得するという意味での言語です。learn another language というPVを覚えているでしょうか。
learn another language という展開で、逆に学んではいけない言語、身につけてはいけない言語の話をしました。これは憎しみの言語です。2学期の始業式ではヘイトスピーチの話もしました。
学校の中、特にクラス、部活などでの自分の立ち居振る舞い、自分と違う感じ方物の見方をする他者を無視し、否定する行動が「いじめ」です。グローバル人材となるべく学んでいる皆さんにとってあってはならないことは他者を否定すること、いじめです。皆さんは将来、光のあたらない影に生きている人々の代弁者となれるグローバル人材を目指してください。この第一歩は教室の中で人を傷つけないということです。いじめをしないということです。グローバル人材とは大人になって身につけるものではありません。今、ここからのスタートです。2学期の終業式ではアンパンマンの話もしました。人のために自分を差し出せる人になろうという内容でした。
3学期始業式では、さらに人のために自らアクションを起こせる勇気を持った人材となってほしいという話をしました。教室で傷ついている仲間、いじめられている仲間がいるなら、傍観者とならず、やめさせること。アクションを起こすことは、大変なこと、勇気のいることだと思うかもしれません。でもそのように感じている人は自分だけではない。そしてアクションを起こしたグループをみて更に後に続いてくる仲間がいるということも話しました。それが2割6割2割の話です。傷ついている友達がいるとき、アクションを起こせる人、いじめに対して傍観者でないあり方をする仲間が必ず自分の周りにはあるということです。
(2)夢を持つ
1学期の始業式の話はどうだったでしょう?それは人との出会い、出来事の出会いを大切が夢やモチベーションを与えるということでした。校内では多くの生徒はチャレンジしてくれた姿を見てうれしく思います。体育祭、サレジオ祭、スポーツ大会、未来塾のプレゼンテーションなどで皆さんの取り組みには感動しました。皆さん一人一人にはそんな出会いがこの一年間ありましたか?さらに広く社会の中に出て行くことは大切です。
2月に高校3年生が被災地ボランティアを経験してきました。その感想文を紹介しましょう。
海岸近くにある津波の被害を受けた水産高校の見学に行かせてもらいました。そこは当時のまま殆ど手付かずの状態で残されていました。泥だらけの床、無惨な状態の自動車、津波によって壊された壁、けれどわずか一階上がっただけでその様子は変わります。綺麗な壁に割れていないガラス、ほんのわずかの差で生死を分けたのでしょう。当時の状況を垣間見ることができたかと思いました。
もう一人の生徒はこう述べています。
私は大学で気象学を専攻し,将来は人々を自然災害から守る仕事をしたいと思っています。今回のボランティアでは多くの貴重な経験を得ることができました。大学が仙台にあるので、夏休みなど休暇の時はまたボランティアに参加したいと思っています。
新しい出会いを通して、新しい夢、新しいモチベーション、新しい自分を発見する春休みにしてください。
一年間ご苦労様でした。また新年度元気な姿で会いましょう。
退職職員の報告
今学期を持って、退職される職員の方々が名前を呼ばれ、サレジアンでもある音楽の吉田先生(34期生)と北川副校長(18期生)が壇上で花束を受け、代表して北川副校長が挨拶をしました。「皆さんはかけがえのない友情の中にいるのですから、その友情を深めて下さい」と言われました。
終業式の後に、高校生徒会長および体育祭実行委員の報告がありました。先日の高校スポーツ大会は、高校生徒会が中心となり無事終了、各競技の優勝クラスが発表されました。また、体育祭の各グループのスローガンなどが紹介されました。