2014年01月07日
始業式
校歌斉唱
校長先生のおはなし
3学期を始めるにあたって祈りを持って始めましょう。(主の祈り)
グローバル人材の資質として2学期終業式ではふたつのポイントについて言いました。
(1)「与えることを知る人材」、奉仕する心、自分を必要としている人に手を差し伸べられる人
(2)「違いを乗り越える力を持つ人材」、つまりいじめをしない、いじめに加担しない人
今日はさらに二つのことを付け加えたいと思います。
一つ目はグローバル人材とは「世界の中の日本、アジアの中の日本の立ち位置を知っている人材」だということ。
具体的には現在のその国との関係を知るだけではなく、その国との過去の関係も知らなければならないということです。みなさんはそれについて自分の意見や姿勢が求められるという場面が出てくるということです。これは何も公式の見解というより、人間関係の一番基本的な形、つまり人と人、個人と個人の心の交流の場面でのことです。
前にも話したことがあるかと思いますが、個人的な経験です。
フィリピンでのボランティア活動の中での植林活動を行ったときのことです。
フィリピンの神父様と一緒に行き、ある村で人々にもてなされました。
コーラ、チキン、これどう思います?
普段彼らが食べられないメニューなんです。
僕たちは最初遠慮しました。でも神父様が「これはhospitalityだから感謝して頂きなさい」と言われました。
そしてうちとけて話をしているうちに、村人の一人が「実は自分の親戚が日本軍に殺されたのだ」とぽつりぽつりと話しました。ショックでした。
皆さんはどのようにそれに答えるでしょうか?
「自分はその場にいなかった」「自分の生まれる前のことだから責任はない」と言えるでしょうか?
自分が日本人ならやはり「申し訳ない」という心がどこかにあるのは自然なことではないでしょうか。
人と人との直接的な出会いの場面では、純粋に一人の人間としてどうそれに向かい合うかということが問われます。一人の日本人として、自国の過去、自国の歴史をしっかり振り返ることは大切です。これが国際人として必要な立ち位置ではないでしょうか。
2つめは語学です。皆さんなら英語の習得ですね。
この冬休みにも卒業生と飲む機会がありました。30才になろうとしている彼らは社会で様々なところで活躍しています。
彼らは「英語が必要だ。」「英語が大変だ。」「英語をもって勉強していればよかった。」「先生、今英会話学校に行っているんですよ。」と口々に言っていました。仕事で実際に相手の英語を理解する、自分で相手に伝える、文献を読むなど、それこそリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングが全部いるわけです。
皆さんはどんな職種につこうともかなりの確率で日本語以外に別の言語が必要となるでしょう。
後悔しない前にしっかり勉強してください。
英語を読む、英語を聞く、ときには日本語に訳したり、日本語に置き換えて理解するのではなく、英文として理解し、聞くことが基本です。みなさんは難しいと思うでしょう。でも皆さんは実は出来るんです。邪魔をしているのは、みなさんの英語の力ではなく、思い込みなんですね。メンタルバリアーと言います。ほんとは分っているのに、分らないと思い込んでしまっているわけです。英語で話しかけられて、頭が真っ白になってしまう、というあの状況です。
ちょっと実験してみましょう。僕が中1の皆さんでも分る短い英語の文を言います。それを聞いて自分の頭にどのような考えが浮かんだからちょっと意識してくさい。
これを見てください。 (と iPhoneを出す)
This is a book.
みなさんは僕の言ったことに何らかのリアクション、何らかの判断をしたと思います。
「これは本じゃない。スマホだ。」「いや、スマホでも本は読めるから、本と言える。」など。
僕は一言も日本語を言いませんでした。
でも何らかのリアクションが皆さんの頭に起きました。これこそ皆さんが英語を英語で理解している証拠です。
こんな簡単なものだったら分るけど、リスニング試験では・・・と思うでしょう。確かにそうです。でもスタートはここからです。
簡単なものから積み上げていけばいいのですし、それが正しい道です。
要は積み上げるか、その努力をしないかです。
千里の道も一歩から、
You have to start somewhere!
今日はここまでにしましょう。
表彰(中学卓球部と中学テニス部が表彰されました)
高校生徒会長からチャリティーコンサートでの募金集計報告と後任立候補告知がありました。
3学期の開始です。