入学式の話
ご入学おめでとうございます。いま名前を呼ばれた一人一人の皆さんをこころからお迎えします。そして保護者の皆さま、ご子息のご入学お喜び申し上げます。
皆さんは今日、中学校、高等学校という新しい人生のステージをスタートします。
さて、これまでの時の流れを振り返り、自分の人生を思い起こしてください。中一の皆さんであれば中学入試の日々が鮮明でしょうし、高1であればサレジオでの三年間の記憶がたくさんあるでしょう。その歩みは決して一人ぼっちのものではなかったでしょう。大切な時には必ず誰か自分を支えてくれている人がいたと思います。自分一人の力で今の自分になったわけではないし、一人では達成できてないなかったことがたくさんあったのではないでしょうか。
共にいて支えてくれた人とは誰でしょう。クラスメート、先生、保護者…そして今があります。サレジオ学院でのステージが始まります。このスタートの時にわたしは2つのことを皆さんに伝えたいと思います。
1つ目は共に歩んでくれる神様がいるということ。今まで皆さんが経験した「側にいて支えてくれた」クラスメート、先生、保護者に加えて神様の存在に気づいてほしいと願っています。
聖書の箇所を紹介します。エレミア書という書物の1章4〜8節からです。
主の言葉がわたしに臨んだ。「わたしはあなたを母の胎内に造る前からあなたを知っていた。母の胎から生まれる前にわたしはあなたを聖別し諸国民の預言者として立てた。」 わたしは言った。「ああ、わが主なる神よ、わたしは語る言葉を知りません。わたしは若者にすぎませんから。」 しかし、主はわたしに言われた。「若者にすぎないと言ってはならない。わたしがあなたを、だれのところへ遣わそうとも、行ってわたしが命じることをすべて語れ。 彼らを恐れるな。わたしがあなたと共にいて必ず救い出す」と主は言われた。まだ皆さんは気づかない、見えないかもしれないけれど、困難の中にあっても「あなたと共にいて必ず救い出す」と語りかける神様がいて寄り添い励ましていることを忘れないでほしいと思います。
伝えたいことの2つ目。それは、この共に歩んでくれる神様は皆さんに使命をも与えているということです。神様は「遣わす」と言っています。私たち一人一人にはその人しか達成することのできない使命が与えられ、それを実現するよう神様から求められています。皆さんはそんな存在なのです。そのようにはじめから創られているのです。これがミッションスクールであるサレジオ学院の人間観です。サレジオ学院でこれから皆さんは自分の使命に気づき、それを実現していきましよう!不安に思う時、ものごとがうまくいかない時、未熟であると感じる時、今日この日に感じているこの初心を忘れるないようにしましょう。
さぁ、今日からスタートです。これからの日々、ともに歩んでいる存在があることを忘れないようにしましょう。仲間、先生、保護者、そして神様が皆さんに寄り添い、励まし、これからの日々を歩んでくれます。皆さん一人一人託された使命を実現するよう頑張って進んでいきましょう!