2024年07月26日
「フィジー語学研修」7日目
引率教員が綴るFIJIの日々(7日目 Friday)昨晩大雨。湿った空気が乾いていく曇りのち快晴。
遅刻者一名(思えば、昨日は全員始業時間に揃っていた!)。遅刻理由「家族との朝食」。きっと本人にとっては、朝食の時間を守ってくれよ、父ちゃん母ちゃん、と汗をかいたことだろう。でも、そんな生徒を、「今朝も家族の時間がちゃんとあってよかったね」と迎えてあげられる学校があったら、それはそれで素敵だなとも思う。
気づけば授業も今日と月曜日を残すのみ。授業ではFamily、別のクラスではHealthなどといったトピックがとりあげられ、自分にとって何が大事かを問われる。
MONEY, LOVE, HONESTY, FAMILY, SUCCESS, FORGIVENESS, JOB
あなたにとってどれが、どんな順番で、なぜ、大切ですか?
中学2年生のサレジアンが、フィジーでこんなことを考えています。
休み時間。生徒に草笛を教えてもらう。校庭に生えている細長い草をさらに縦に裂いて、親指の側面と人差し指などを使って挟み、うまく息を吹き込むと、丸みのあるラッパのような音が鳴る。あごが痛くなリ始めた頃、思わずして、ぷーっ、ぽーっと鳴った。生徒もパッと笑顔になり一緒に喜んでくれる。
いい気分になり試行錯誤を重ねる。やっとコツを掴んだ頃、生徒の姿はなく、寂しげな音が校庭に響いた。
午後、ときに舗装のされていない凸凹路に体を揺さぶられること30分、FRIENDを訪れる。FRIENDとはThe Foundation for Rural Integrated Enterprises & Development の頭文字をとったもので、独自のnine-by-nine(9区間で9種類の作物を年間を通じて育てる)式の有機農法を行っている。コミュニティーと連携することで、地域活性化や障害を持っていたり経済的に困難な状況にある人たちを支援することもFRIENDの使命のひとつとなっている。微生物のことまで考えた土地に優しい農法で作物を育てていることを学んだり、有機農法特有の臭いを嗅いだりしながら、数ヶ月後にはここで商品となるミントを植える体験もさせてもらう。
フィジーの土地に直に触れたから、七月二六日はミント記念日。
食堂に戻リ、7種類のハーブで淹れられたティーとポポ(パパイヤのこと)を味わう。サレジオ生たちはハーブティーがお気に召したようで、棚に陳列されたハーブティーパックがほぼ完売状態。これもある意味では地元を支える地産地消への立派な貢献になる。
五感すべて使ってフィジーを感じた午後となった。
明日は、早朝からバスで遠出をしてのTavuni Hill Fort訪問が待っている。