2024年07月29日
「フィジー語学研修」10日目
引率教員が綴るFIJIの日々(10日目 Monday)
乾いた青空と肌に優しい風、修了式日和也。
校舎で過ごす実質の最終日。
時計がほぼない校舎(職員室にすら時計はなく、教室にもあったりなかったり。あっても止まっていたりする)にも慣れてきた頃、卒業を迎える。日本では普段どれだけ時計時間を基準に生きているのだろう、と、去年もまったく同じことについて考えていたことを、今さら思い出す。
8時。いつものように、時にリズミカルで、時に不規則なハンドベルの音。生徒がフィジーを思い出すときのささやかなBGMになることだろう。生徒はアンケートに答えたり、最後のスピーチや余興のダンスの最終確認をする。
修了式。先生たちは、直接言葉で、ときに美しい歌で、そして握手と温かいハグで、惜しみなく生徒への愛情を表現してくれた。生徒にもその愛情はしっかりと伝わっていたと思う。
生徒ひとりひとりも最後の挨拶。一番の思い出話を披露し、感謝を伝える。
I want to come back to Fiji!
あどけなさと少しの青年らしさ感じる笑顔に、心がこもった言葉。そんな挨拶がホールに響くたびに、先生たちはほんとうに嬉しそうだった。
フィジー語学研修、修了おめでとう。そんな修了式のあとの昼休み。声をかけたわけでもないのに、いつも誰かいたはずの教室が空っぽで、生徒全員が校庭で時間を過ごしていた。
最後はダウンタウンでショッピング。それぞれがお土産をたんまりと買い込んで、ホストファミリーとの最後の夕食へと帰っていった。
この10日間、中学2年生という多感な時期にフィジーで過ごした夏(いや、冬)は、人生のひとつの「酵母」となり、ゆっくりと時間をかけて、君たちの歩む時間をきっと、ふくふくと豊かなものにしていってくれる。
わくわくしちゃうね。
以下、アンケートの回答よりほんの一部抜粋。
「骨付き肉が食べられるようになった。」
「フィジーの大学生とその人の家族やフィジーのことについて話せてよく知れました。またインド系の人が日本のお菓子についてどう思うかもしれました。」
「もしも英語が通じなかったり分からなかったりしても、意見や言いたいことはなんとか通じると思えるようになった。」
「未知の料理を食べたいと思えるようになった。あいさつを知らない人にできるようになった。普段の日本での暮らしが恵まれていること(毎日洗濯ができるなど)が分かった。」
「なんか自分もフレンドリーになった気がする。」
明日は、帰国の飛行機が待っている