2024年07月30日
「フィジー語学研修」最終日
引率教員が綴るFIJIの日々(最終日 Tuesday)
空に一点の曇なし、帰国日和也。
集合時間、9時。最後に到着した生徒がなんだかニコニコそわそわしていて、何か話したそう。聞けば、ホストファミリーが車で送ってくれると言うことで学校に直行するのかと思ったら、なんと学校の前を素通り。どうした父ちゃん!?と焦っていたら、寄り道してブラシャツを買ってプレゼントしてくれたのだという。昨晩贈った折り紙をすごく喜んでくれたことを嬉しそうに話してくれた。
十日前に到着した時と同じく、スーツケースと一緒にぎゅうぎゅうになってバスに乗り込む。本来なら今朝から普段教えている別のキャンパスに戻るはずだったカイ先生が、一緒に空港まで見送りにきてくれるという。
I miss them.
そんなカイ先生の想いを知ってか知らずか、生徒たちはそのまま日本に飛んで帰れそうなくらいに浮きうきとしている。空港に向かう道中、ふと振り返ると、生徒たちはみんな、名残惜しそうに窓からの景色を眺めていた(ことにしておく)。
空港にて。手荷物検査でバレーボールが引っかかり空気を抜かれた生徒もいたりしたが、今は無事ゲートの前で搭乗を待つのみとなった。
昨年度の第一回フィジー語学研修から企画運営に携わってくださったFree Birdのすべてのスタッフの方々、現地のキャンパスでお世話になった先生方や食堂のおばちゃんたち、ホームステイのファミリー、そして訪れた先々で歓迎してくださったフィジアンの皆さまに、あらためて感謝いたします。生徒ひとりひとりに、彼らの家族や友人を笑顔にさせるような、まだ全く綴られていないお土産話ができたことと思います。
ほんとうに、ありがとうございました。
最後にひとつ、蛇足ながら。
フィジーで日常的に話される英語は、今でもブロークン・イングリッシュ(直訳するなら、「壊れた英語」)と呼ばれがちだ。例えば、フィジーの口語では、日本の学校で習うような英語を基準にすると、過去形を使うべきときにも現在形を使う傾向があったりする。
うーん、そうね、フィジーでは「今」というときを大事にしているからかもね
いつも笑顔で幸せのお裾分けをしてくれるレナ先生が、そう言っていた。
その地に生きる人たちが感じたり考えたりすることが、そこで使われる言葉を自然と形作っていく。言語学的なうんぬんかんぬんよりも、レナ先生が自分の国や言葉、フィジアンの生き方に抱く愛情を、そのまんま大切な思い出にしようと思う。
さて、もうすぐ搭乗時間。
これにて、FIJIの日々、おしまい。