『マニュアルを求めるな!』
先日、一風変わった将棋アプリをダウンロードしました。縦5マス×横5マスの狭い将棋盤を使い、自分も相手(コンピュータ)も、王・金・銀・飛・角・歩の6つの駒で勝負します。ところが途中でバグが出てしまい、相手がいきなり2手指してきて、あっという間に私の王将を奪い去って行きました。
私は一瞬固まってしまいましたが、まだ続きがあります。そのまま勝負が続行できるのです。私は王将を失ったまま、この分けの分からない勝負に何とか勝とうと指し続けるのですが、今度は敵が、私から奪った王を持ち駒として使ってきます。え~?二歩ならぬ二王?そこでこちらも、何とか王将を取り戻そうとするのですが、これが「自分に王手をかけている」と認識され、認めてくれません。もう滅茶苦茶。改めて「ルールって大事だなぁ」と思わされました。
ところで、キチンとした将棋の駒を購入してもルール説明書がついて来ないのは知っていますか?ルールを知らない人は高価な駒を買いませんし、将棋は人から人へと直接教えられ、実際に指しながら覚えていくものだからです。
そして、みなさんは今「社会のルール」を身につけている真っ最中。先達、つまり周囲の大人から教えられ実際に行動していくうちに、始めはぎこちなかったものが段々板についてくる。サレジオの高校生ともなると、それは中々のものですが、この辺でもう一度「社会のルール」と自分とを見つめ直してみませんか?勝手なマイルールで滅茶苦茶にしてしまわないように。