『ピアノでビブラート 』
もしあなたがピアノ調律師で、大切な顧客から「ピアノにビブラートが掛からない」というクレームを受けたらどのように思うでしょうか?そもそも、ピアノにはビブラートを利かせる機能がついていませんので、無理な要求をされていると判断して投げ出したくなるのではないでしょうか?これは、ピアノ調律師の津久井俊彦さんという方が、実際に体験したエピソード。津久井さんは自分の仕事に真摯に向き合い、演奏家の方々からの途方もない要求に誠心誠意応えていく中で様々なことを学びます。
例えば「曲の中で美しい音を最大限に表現するためには汚い音が必要である」とか、②演奏者の要求を簡単に満たしてくれる楽器(≒弾きやすい楽器)は練習には向かない。楽器から音楽を学ぶためには演奏者に多くを要求してくる楽器が必要。」などです。これらは、皆さんが人生の中で「チョッとしんどいな」と感じたときに参考になる考え方ではないでしょうか?苦悩の時間は皆さんを成長させてくれます。たやすく投げ出さず、真摯に取り組んでみては如何でしょうか。
「神御自身が、しばらくの間苦しんだあなたがたを完全な者とし、強め、力づけ、揺らぐことがないようにしてくださいます。」
『ペトロの手紙1』5章10節