「飴と鞭」
皆さんは「飴と鞭」という表現を…当然知っているとは思うのですが、念のため、…あくまで念のためにその意味を説明しておきましょう。もとを辿ると、ドイツ帝国の首相ビスマルクが…なんて話になるのですが、今では慣用句として定着していて「甘くするところと厳しくするところを上手に使い分けて、人々を従わせたり指導したりする様、その方法」といった意味で、「飴と鞭を使い分ける」というよう風に使われることも多いようです。
本来は、上位の者が下位の者をどのようにコントロールするか、という文脈で用いられて来たのですが、今日では教育の現場でも用いられていて、但し、その際には「人をコントロールする」というような支配的なニュアンスは無く、「生徒に喜びを感じさせながらも、甘やかさずに力を引き出す」というやり方を指しています。
もちろん、中には自分で自分を追い込める生徒もいますが、そういう人たちでも、最初は誰かに自分の力を引き出してもらった経験があり、だからこそ自分の力を信じることが出来るようになったのです。最大限の力を発揮するためには限界に挑戦する必要がありますから、チョッとしんどいわけですが、そこを切り抜けた経験があると、より困難なことに挑戦するとき大きな自信に繋がります。
ですから、あなたに成長して欲しいと本気で考えている人は、心地よいことばかりを言ってくれる人ではありません。同時に、耳の痛いこと、敢えて厳しいことを言ってくれる人こそ、あなたとあなたの未来を信じてくれている人なのかも知れません。「かも知れません」じゃ困る…という人のために、只厳しいだけの人と、あなたを信じている人の見分け方を伝授しましょう。あなたの可能性を信じている人は、決してあなたを置き去りにはしません。あなた自身が逃げ出さない限り、徹底的に面倒を見てくれます。なぜなら、その人には困難を乗り越えた先のあなたの姿が見えているからです。