先週、路上生活者と精神遅延の相関関係について触れました。非常にデリケートな問題であり、差別と誤解されることの無いように十分に配慮しなければなりませんが、社会の問題を剔抉(えぐりだすこと)するためには、眼を逸らしてはいけない場面があります。今日は、再度この問題に触れようと思います。
 サレジオ学院では、クリスマス街頭募金が南スーダンの支援に、MACOSY Projectの行っているチャリティー販売はマラウイ共和国の支援に向けられています。どちらも「教育支援」なのですが、それはなぜでしょう。じつは、アフリカでは国民の平均IQが70を下回る国家が存在しているというデータがあります。そして、このIQ70というのは、個人差はあるにしても、自己管理や自己表現が難しくなり始める値とされています。不満や疑問があっても我慢を強いられてしまうかも知れません。
   教育とIQとの関係については完全に明らかになってはいません。それでも、アフリカの貧困問題を解決しようとしたとき、産業や経済、政治、出来上がった搾取構造など、様々な視点からのアプローチに加えて、教育の重要性はいくら強調しても足りないでしょう。
   みなさんも、来週の「アレ」に向けて一生懸命に勉強しましょう。勉強の機会や環境が簡単に手に入るからと言って、それがまるで価値の無いものように考えるのは違うのではないでしょうか。もちろん、あなたの価値判断はあなたに任せられています。しかし、人を幸せにしない価値判断は、やはりどこか間違っています。もしあなたが本気で「自分に与えられているものには価値が無い」なんて言ったら、神さまは泣いちゃいますよ。
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