昨日、カトリック研究会で「性格診断」を実施しました。

各設問の後に「はい」「どちらでもない」「いいえ」の選択肢を設けた簡単なものですが、

みんな真剣に回答していました。

診断用紙を集め「コンピュータで解析して、診断結果をプリントアウトして持ってくるから、

暫く待っていてください」と伝え、10分後、プリントを手に戻りました。

そして、それぞれの名前が印刷された診断結果に目を通してもらい、

どのくらい自分のことを言い当てているかを5段階で評価してもらった結果、

全員が4または5を付け、皆、自分の性格診断結果に納得しているようでした。

ところが、皆に配られた診断結果は全部同じもの。

設問への回答など全く考慮されておらず、一言一句完全に一致しています。

にも拘らず、全員がその文章を「自分の性格について語っているもの」と判断したのです。

一人ひとり性格が全く違うはずなのに、

一つの文章を読んで「自分についての記述である」と全員が思い込む。

なぜそんなことが起こるのでしょう。

それは「バーナム効果」と呼ばれる心理学的な現象に起因しています。

バーナム効果が何であるか、自分で調べて欲しいので詳しいことは述べませんが、

世の中の「占い」と呼ばれているものや、人のことを言い当てる「生き神様」などが、

このバーナム効果を利用しているケースは決して少なくないと言われています。

キリスト教的には「信じる者は救われる」という基本線がありますが、

何でもかんでも信じてしまえば、そのうちに足を掬われることになります。

何を信じ何を信じないのか、決断するのはあなた自身ですが、

生き抜くために必要な知恵と知識は備えておきましょう。