「朝の話」ではイエス様の復活について何回か話をしてきました。イエス様の復活は単にイエス様自身の中で完結する出来事ではなく、周りの人の生き方を変えていきます。それは12使徒にしても然り、マグダラのマリアにしても然り、パウロにしても然りです。

 

今日はまた一つのエピソードを紹介しましょう。ルカ福音書にあるエマオという村での弟子とイエス様の出会いの出来事です。二人の弟子がエルサレムから逃げ出そうしていました。彼らはイエス様の死を目の当たりにして身の危険を感じています。そこにイエス様自身が現れます。彼らはマグダラのマリア同様、目の前にイエス様がいるのに気付きません。彼らはイエス様と食事をし、次第に心の目が開かれて最後には自分たちの目の前にいるのがイエス様だと気づきます。しかし、不思議なことにその瞬間イエス様の姿は消えていました。

 

さぁ、そのあと二人の弟子はどうしたのでしょう?彼らはエルサレムに引き返します。他の弟子たちに復活したイエス様に出会ったことを告げるためです。でも、思い出してください。エルサレムは危ない場所です。ユダヤ人の追手が自分たちを探しているかもしれません。彼らは逃げ出そうとしていたのに、踵を返して危険に身を投じることにしました。イエス様と出会うことによって彼らは新しい勇気をもらい、命を賭してイエス様に従って生きる決心をします。このエマオでの物語は一つの象徴的な出来事です。イエス様の復活が人の生き方を変えていうパワーを持っていることをよく表しています。

 

最後にこのエマオでの情景を描いたカラヴァッジョの絵を紹介しましょう。

旅の途中でイエス様と出会い、人生のチャレンジに立ち向かっていく力をいただくことができますように。

エマオ

カラヴァッジョ (1573-1610) 「エマオの晩餐」(1601) ロンドンナショナルギャラリー所蔵

(動画はこちらから)

https://www.facebook.com/salesio.gakuin/videos/377028189905543/