「ドンボスコ像にお賽銭!?」
最近金融機関での硬貨の受け入れ体制の変更があり、硬貨で振り込むと手数料がかかることになりました。たとえばゆうちょ銀行のATMでは25枚の硬貨を預けると手数料が110円かかります。この変更で困っているのがお寺や神社です。なぜならお賽銭はほとんど小銭ですから。お正月の後お賽銭を銀行に持って行くとなるとそれこそ手数料が大変なことになるわけです。
ところで、お賽銭と言えば「合格祈願」などこれからいただきたいお恵みを願ってのことだと思われがちですが、実はお賽銭とは元々祈願成就のお礼として神様、仏様に奉納するお金のことです。賽銭の「賽」という字は「感謝」という意味ですから「恵み」が「感謝」に先立っているわけです。賽銭箱だけでなく、お地蔵様や狛犬の足元にもお賽銭が置かれていることも見たことがあると思います。
実は聖書にも神殿で賽銭箱に献金した女性についてイエス様が語っている箇所があるんですよ。「たかがお賽銭」と思うかもしれませんが、一つの「目に見える印」を伴った信仰心、「自分のものを捧げる」心がこもった祈りの形だと思います。
そういえば、先日正門横のドンボスコ像にもお賽銭らしき小銭が置かれていました。数えたら1円玉150枚、5円玉29枚、10円玉4枚、50円玉1枚、計385円でした。ドンボスコ像にお賽銭?誰が?どんな気持ちで?なんとなく?軽いノリで?何か願掛けした?受験生?ドンボスコが好き?謎は深まるばかりですが、いずれにしても簡単にイタズラと決めつけず、その行為に見える寛大な心に感謝し、そんな心を持っているサレジオ生をリスペクトしたいなぁと思っています。
なので、この385円も榎本神父様に頼んで南スーダンの援助に加えることにしました。これを機会に「なんとなく」の善意が具体的な一つの援助活動につながる「共鳴」の仕掛けを作っていきませんか?
ところで、ドンボスコ像に「ガールフレンドにご縁がありますように」と五円玉をおいたそこのサレジアン、天国でドンボスコは「『天は自ら助くる者を助く』だよ」と苦笑いをしていると思いますよ。