紫式部の”WHITE ”から土岐麻子さんの”PINK“へ
これからお送りする曲は土岐麻子さんの「PINK」という曲です。シティーポップの軽快なメロディーの上にのった都会の雑然とした風景とそこに住む人々の寂しさを描写した歌詞は秀逸です。タイトル「ピンク」のイメージは人肌、自分を包む肌は他の人との距離やその内側にある閉じ込められた想いを隔てるもの。「ピンク」という色彩は雄弁です。ではどうぞ。
色彩豊かな土岐麻子ワールドいかがだったでしょうか。
ところで先日お話しした源氏物語の夕顔の巻ですが、タイトル夕顔とは女性の名前ではなく、その巻全体のテーマや女性のイメージを表すシンボルです。夕暮れにほのかに浮かぶ夕顔の花、そして夕顔の「白」、それは女性の儚い人生を表していると言えるでしょう。
PINKに登場する女性の孤独と夕顔の心を閉ざす気持ちには何か共通するものがあるように感じました。いずれにしても「色彩 color」とは人の思いや人生を語るツールなんですね〜。
色の話をまだしているなんで、もしかすると自分もまだサレジオ祭の余韻から抜け出せていないのかもしれません。そろそろ前に進まなくてはですね。さぁ皆さんも目前に控えた「アレ」に向けて頑張るようにしましょう。