おはようございます。皆さんは最近折り紙を折る機会がありましたか?一枚の紙から様々な形を生み出すことのできる日本の伝統文化の一つです。外国人の方に鶴や兜を折ってあげたこともあるのではないでしょうか。さて最近折り紙に関する二つの記事を読む機会がありました。
  

一つ目。折り紙を製造しているダイヨという会社があります。大阪の浪速与吉という人が明治24年創業した伝統ある和紙・折り紙製造大手の会社ですが、先日120年の歴史の幕を閉じることになりました。一つの日本の伝統文化の担い手がなくなってしまったと残念に思いました。
  

もう一つ。先週日曜日の読売新聞でも折り紙のことが取り上げられていました。こちらは宇宙開発や先端医療に折り紙が応用され技術革新が進んでいるという記事です。JAXAの開発したイカロスという宇宙船は微弱な太陽光を推進力として進む際、必要に応じて広げたりたたんだりできる帆を持っています。帆の構造、まさに折り紙の原理です。
  

また医療の分野では細胞を培養し構造を三次元化する際にも折り紙の原理が応用されているそうです。身近なところでは缶コーヒーの側面にダイヤモンド状の規則的な凹凸がありますが、これも折り紙の構造を利用して缶の強度を高めるための工夫だそうです。結構折り紙はさまざな分野で応用されているのですね。
  

幕を閉じる伝統文化の担い手と科学を支える先端技術、相反するように感じますが、そもそも伝統文化は過去に裏打ちされていると同時に今継承する匠がいて初めて技が未来へと繋がっていくのでしょう。伝統文化は常に現在進行形なわけです。
  

サレジオ生の皆さん、ドンボスコの伝統 Faccio io を今日もどこかで継承していってください。でも日本の伝統文化を継承するといってプリントで紙飛行機を飛ばしたりしないようにしましょうね。