他人を傷つける可能性
追悼ミサから
10月はサレジオ学院にとって特別な月です。
8年前の2005年10月17日下校中の高校1年生が北門前の歩道を歩いている時、城山の交差点から来た暴走車両によって、うち2人の生徒の命が奪われ、5人の生徒が大けがを負いました。
今年も当時の同級生とその保護者の方々が北門の聖母像の前に花を手向け、追悼ミサに参加し島守君、鍋田君の冥福を祈りました。
あのような痛ましい事故があったにも関わらず相変わらず暴走車両が登下校中の生徒の列に突っ込むという事件が後を絶ちません。
とても残念で腹立たしい思いで一杯です。
一方でこうも考えました。加害者を責めている自分も車を運転している。
そして車を運転するということは重大な事故を引き起こす可能性を持っているということです。
きっと加害者も事故の一秒前まで自分が人の命を奪ってしまうということはみじんも考えていなかったでしょう。
いつ自分が加害者になるやも知れません。
事故を起こさないように常に注意深く運転する、時間に余裕を持って落ち着いて運転することも島守君、鍋田君たちに対することだと思います。
大人であれば車ですが、生徒の皆さんも自転車を運転することがあるでしょう。
自転車も実は人に大けがをさせる可能性を持っているものです。
自転車に乗る時はくれぐれもそのような気持ちで運転してください。
つまり規則とマナーを守るということです。
マナーを大切にする心とは、突き詰めれば他者に何らかの影響を与える自分であるから、今ここでどのように振る舞うべきかと言うことを念頭において行動する自律心、自分を律する心の持ち様です。
皆さんも公共の場面でこのようなマナーの心を忘れないようにしてください。
鳥越政晴