日本には「サレジオ会日本管区」があり、多くの教育事業を行っています。そのうち、本校の主な姉妹校として、大阪星光学院(大阪市)、日向学院(宮崎市)、サレジオ工業高等専門学校(町田市)、サレジオ小・中学校(小平市)があります。また、ドン・ボスコが創立した女子修道会であるサレジアン・シスターズが担当している学校として、サレジアン国際学園世田谷、サレジアン国際学園(赤羽)、静岡サレジオ(清水)などがあります。ミッション人間は、一つの信念をもつことによって、生きることの意味を見出し、日常生活の中に生き甲斐を感じられるようになります。サレジオ学院は、ただ勉強する場所ではなく、良き仲間と共に、人生をより良く生きるための信念や信仰を育てる場所でもあります。 「サレジオ学院」の名前の由来は、本校の設立母体である「聖フランシスコ・サレジオ会」(以下「サレジオ会」)から来ています。「サレジオ会」は、教育活動を目的とする世界的な組織で、現在、およそ130ヶ国で1,600ほどの教育事業を行っています。ドン・ボスコ(1815-1888)は、カトリック教会内の一つの教育修道会である「サレジオ会」の創立者にあたります。この「サレジオ会」の名称は、ドン・ボスコが尊敬していたフランスの聖人、聖フランシスコ・サレジオ(1567-1622)の名前に由来するものです。 聖フランシスコ・サレジオは、ドン・ボスコより200年以上も昔の人物で、イタリアのパドヴァ大学で法律を学んだのち、神父となりました。彼はジュネーブ近くのカトリックとプロテスタントの対立の強い地域の教会を任されましたが、自分に反対する人に対しても忍耐強くおだやかに対話を続ける姿勢をとりました。のちに彼はジュネーブの司教にもなっています。 ドン・ボスコは、この聖フランシスコ・サレジオの「柔和」の精神にならい、1874年にイタリアで創立した修道会に彼の名前をつけて、「サレジオ会」としたのです。サレジオ学院の教師も生徒も、「柔和」な姿勢を大切にしています。教育でもっとも大切なものは人間関係です。サレジオ学院では、生徒と教師の心の触れ合いのため、「アシステンツァ」の精神を大事にしています。「アシステンツァ」は「共にいる」という意味で、教員はいつも生徒のそばで見守り、愛情を注ぎ続けます。共同体には一つの模範、筋道が必要ですが、学校教育においてそれは規則とけじめになります。もちろん、それらをただ守らせるだけでなく、その根底にある一つの「わけ」=「理」を理解させることによって、規則と道徳と信念のつながりが生まれます。生徒一人ひとりが神から与えられた使命を実現するための学校です。カトリック・ミッションスクールサレジオ学院の姉妹校サレジオの由来サレジオ学院は、ドン・ボスコの精神にもとづいて、豊かな人間形成を目指します。「信念」「愛情」「道理」「信」・「愛」・「理」
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